北岳登山記

山ちゃん

2010年09月03日 08:15

8/31日帰りで登って来た、登山解禁&初の南アルプス遠征&久しぶりの単独行となった
北岳登山記です。今回のベストショット!?仙丈ケ岳をバックに、北岳山頂にて。

ホントはせっかくの連休やったもんで、山小屋泊まりの1泊2日で行く計画を事前にバッチシ
立てとったんやけど、出発前に携帯が行方不明な事に気付き(単純に事務所に忘れただけ)、
翌朝まで見つけれんかったという、でーれ間抜けな理由で日帰り登山にしてしまったのでした。
ほとんど携帯は繋がらんかったもんで、いらんと言えばいらんかったんやけど・・・。
ただ携帯を無くした事によって、自分の中で携帯の存在で一番重要なのが時計・カメラ代わりに
使っていたという事を認識できたことは、幸いでしたな。

1泊の予定が日帰りになり、連休初日は登山口へ着けばいいだけになってまったもんで、
松本でラーメン食べ、美ヶ原を散歩し、山梨県入って名物ほうとうを食べ等とB級グルメ&観光モードで、のんびりのんびり向かい登山口芦安駐車場へは21時頃に到着と、何気に遅くなってしまった。
   
芦安駐車場からは乗合タクシー(片道1200円)に乗って、登山口広河原まで向かうので、
始発のタクシーの時間に合わせ、翌朝は4時過ぎに起床。
この時期はもう明るくないですなああ・・・。
車のドアを開けっぱで準備してたら、
「駐車場にはキツネがおって、登山靴やら弁当やらをあっという間に持ってくでドアを閉めろ」っと
タクシーのおっちゃんに忠告を受けました。そうこうしているうちに準備完了。

5時10分
乗合タクシーに乗って、登山口広河原へ向かいます。
てっきり、芦安からマイカー規制になっていると思っていた南アルプス林道は、
実は途中の夜叉神までマイカーで行ける事にこの時、初めて知ったんだけど、
自分の車では走りたくはないような、よーこんな所に作ったもんやさーっと思わせる道路でした。
途中、朝日浴びる北岳の景色を眺めながら小1時間程、乗車した後、広河原到着。
タクシーの運転手さんに最終の時間が16時10分という事を確認し、

6時10分
登山口出発!!!
平日やけど、さすが南アルプス、新穂高からの登山とは異なり、なかなかな賑わいです。
最初に雰囲気抜群な吊橋を渡り、広河原山荘の脇を通って登山道へ。

時間に制約のある登山なので、飛ばし気味で進むとします。
幸い痛めた足首も、登りでは問題無さそう。
ちょっと行った所で分岐があったので、コースタイムが短い大樺沢ルートで二俣まで向かいます。
沢沿いの樹林帯というか深い森の中、ゆるゆると登って行きます。木陰が涼しく、気持ちいい。

天気も快晴で、朝からヘリが荷揚げなのか青空の中、爆音を轟かせながら何往復もしてました。

森の中を抜けた後は、沢沿いのやや歩きにくいガレ場になり、
ピーカンの日射しを浴びながら登ったので、ややバテ気味になったけど

7時50分
二俣到着。ここまでは、まずまずのペース。

ここも分岐で右に行くか左に行くか選べます。
どっちのルートもコースタイムはそんなに変わらなかったので、
先行者の姿が見えた左ルートを選択し、八本歯のコルを目指します。
帰りに右ルートを歩けばいいかっ。
ところが、この選択はあまり良くなかったみたいで、沢沿いのやや歩きにくいガレ場に

すっかりペースを狂わされ、全然、足が前に進まない。
やもんで、休み休み登ってたら、楽になるどころか動悸が激しくなってきて、
でーれえらくなってきてまったもんで、こりゃおかしいぞと思い大休止。
正直、この時はココで下山でもいいかっと思った位でした。
一応、何枚か写真を撮ったんやけど、これが有名なバットレスなのかな?

景色を眺める余裕は皆無でした。
1か月の登山禁止期間で、すっかり登山の歩き方を忘れてしまったみたいです・・・。
しかし、この大休止で冷静になれ、過去に読んだ登山本のフレーズに
「登山では頻繁に休憩は取らず、疲れたようにダラダラとゆっくり歩くべし」
みたいな事が書いてあったなあって事を思い出して、ダメ元で実践してみたら動悸も落ち着き、
ペースも掴めたみたいで、その後はゆっくりだけど相変わらずの歩きにくい道を何とか歩けて、

9時35分
八本歯のコルに到着。今回は、二俣からココまでの区間が一番えらかった・・・。

そしてここでようやく眺望も開け、真っ正面には雄大な間ノ岳の姿が、

東の方には雲間に富士山の姿があったのでパシャリしたけど、

正直あんまり記憶に無いですなあああ。しばし休んだ後、
歩きにくいハシゴを登ったり、マーキングを辿って北岳に向かうとします。

北岳山荘への分岐までが、ちょっとえらかったけど、その後はマーキングに沿ってスムーズに進め


10時40分
無残に倒れた3192mの標識がある場所に着いたので到着したのかなと思ったけど、

その先の方が賑わっていたので先を進むと3193mの標識が有り、どうやら、そこが山頂みたい。

というわけで、なんとか無事に日本第二位の場所に到着したのでしたー!!!
北岳の西側は眺望が開けていたけど、東側(富士山方面)は、この時間にはガスって真っ白。
先程までは見えていた間ノ岳方面も、ガスってきてました。

しばらくしたら始発のタクシーで一緒だった人も到着したので、写真を撮ってもらいました。

ちなみに南アルプスの知識は全く無かったので、唯一見えた、立派な山の名前を聞いたら、

「仙丈ヶ岳やよー」って、優しく教えてもらいました。
北アルプスの荒々しい景色とは異なり、雄大な山がでーんと構えているのが南アルプスなのかな。
しばしボーっとした後

11時05分
下山開始。
ホントはもうちょっと山頂でゆっくりしたかったけど日帰り&時間制約登山なので、しゃーない。
20分程歩いた後、肩の小屋に着いたので、

ここでアルコール燃料補給&昼食をしようと思い、再び大休止。
ザックに山田昌の
「♪まー1本 まー1本 たいがいにしとかなかんよ 今晩のおかずがわやになってまった。
 鎌倉さんもいかんわ。うますぎるもん。♪」
このフレーズのCMでおなじみ?、星S印の鎌倉ハムKウインナーを忍ばせていたので、
これをつまみに1杯やな、その後カップヌードルの昼飯やなっと考えビールを一口飲んで、
Kウインナーをガブリとしたところで悲劇が・・・
ガブリした瞬間、本来固形物であろうウインナーが、物凄い異臭と共にドロドロに溶けた状態で、
飛び出て来たのでした。なんてこったい、腐っとる!!!
それもそのはず、よーく見ると要冷蔵って書いてあるし、1カ月前の登山時に食べる予定で購入した
ヤツを、この夏の異常な暑さの中、ずーっとザックに入れて放置しとったんやでなぁ。
いい感じに発酵してました・・・。

急いで貴重な水を500ml程使い、口をゆすぎ手を洗ったけど下山後まで臭いは取れんかった。
こんな出来事があったもんで、テンションは下がりまくり。自業自得なんやけど・・・。
昼飯を食べる気力も無くなってしまったのでビールを飲み干し、逃げるように小屋を後にします。
この頃になると、山頂では見えていた仙丈ヶ岳にもガスが徐々にかかり出し、
周囲は一瞬にして真っ白になってきた所で、

行きにこっちのルートじゃ無くて良かったーっと思わせる、急な下り坂の樹林帯に突入です。
嫌ーな感じの登山道だったけど、可憐な高山植物が下がったテンションを上げてくれました。

名前はわからんけど、綺麗なお花があちこちに咲いていました。

お花に癒されながら下っていたら、池が見えてきて


13時05分
白根御池小屋に到着。なかなか綺麗な小屋です。

この頃になると空模様も怪しくなりポツリポツリと雨が降りかけたので、
ここで雨具を着ようか着まいかしばし思案してたら、一気にザーっと降ってきたので、
こりゃだしかんと思い再び大休止。小屋にソフトクリームが売ってたので、舐めながら雨宿りします。
いいタイミングで小屋に到着しとって、良かったさー。これはラッキーでした。
この時、同じように雨宿りをしていた単独行の人がおったもんで、
小雨になってから一緒に下山したのでした。
しかも先を歩いてもらったもんで、ここから先は非常に楽をさせてもらいました。そして

14時50分
登山口到着!!!再び雰囲気のいい吊橋を渡り(一緒に下山した人の後姿をパシャリ)

タクシー乗場、広河原センターに戻ってきました。

ありがたい事に最終の1時間前の便、15時10分に乗れそうです。
しばし待ち時間があったので、2人連れの登山者とありきたりな登山トークをしていたら、
なんとなんと、でーれ偶然な事に高山の人だったのでした!!!
北アルプスを歩いていても、なかなか高山の人には会わないのに、
まさかまさか南アルプスで会うとは!!!でーれ驚きです。

お互い高山人、知らないモノ同士でも、2・3人名前を出せばすぐに繋がってしまいます。
すっかり意気投合し、帰りのタクシーでもしゃべり、更にはせっかくなので夕食を一緒したのでした。

しかも、そのうちの1人の方とは、以前焼岳登った時にすれ違っていました。
変な時間にすれ違ったのとNAGASE君の友人が居たという事で、記憶に残っていたんだけど、
よくよく聞いたら焼岳小屋に居るとの事で、その日は小屋入りの日だったって事でした。でーれ納得。
やもんで最後は、「今年中に焼岳小屋に遊びに行きますよ!!!」っと約束して別れたのでした。

今回の南アルプス遠征は、1泊の予定が日帰りになってまったもんで不完全燃焼で終わるかと
思ったんやけど、最後の最後に、こんな素敵な出会いがあるとは、これも全て運命ですな。
登山を通して、知り合いが増えるのは嬉しい限りです。
これで今シーズンの楽しみが新たに増えました。
次回、御嶽山五の池小屋登山の後は、焼岳小屋登山を企画・計画せねば。

ちなみに、肝心の南アルプスの感想は山がデカイ、こんだけ森林があれば水が美味いはずやさーって事を一番に思いました。今回、眺望はガスってあんまりよろしくなかったので、
次回は天気が良い日を狙って、再訪したいです。
遠征登山は、旅行気分で楽しめますな。


広河原6:10
二俣7:50/8:00
八本歯のコル9:35/9:40
北岳10:40/11:05
肩の小屋11:25/11:45
白根御池小屋13:05/13:35
広河原14:50





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