さてさて、やっとの思いで何とか鹿島槍ヶ岳山頂に到着したんだけど、この山は2つのピークを持つ双耳峰なんです
着いた山頂は、実はその一つの南峰で、南峰の向こうには北峰があります。
コースタイムは25分なので、そんなに遠くはないのかなあと思ったんだけど、見た目かなり遠くにあるように見えます。
しかし、ここまで来たんだから両方行かねばと思い、当然向かいます。
だが、南峰から北峰への道は遥かに遠い道で、明らかにこんな距離、25分なんかで行けるわけがないと思ってしまったのでした・・・。
前を進む師匠との距離はどんどん、離れていきます。
ここで、自分の頭の中である思いが生じました。
(無理して北峰に向かって、たとえ到着しても、そっからまた南峰まで戻って、更には登山口まで果たして戻れるのだろうかと・・・。
頭も痛いし、無理しなくてもいいんじゃねー。
一応、高い方には登ったんやしーっと。)
行け行け言う自分と、戻ったんほうがいいんじゃねーっという自分との葛藤は当然のように楽な方の自分が勝ち、前を行く師匠に大声で
「えらいんで、南峰戻って寝てます」
と、言い残し北峰にはなんの未練なく、南峰に戻って今度は、自分が小1時間程のお昼寝、大休止をすることになったのでした。
北峰登頂した師匠
北峰から撮ってもらいました
五竜岳
鹿島槍ヶ岳(北側から、なかなかゴツゴツ)
師匠も戻って来て、自分も目覚めてやや回復したので、長い長い下山の道へ。地獄の下山のスタートです。
遠い、遠すぎる
山頂から冷池山荘までは、下りオンリーなのですこぶる順調です。
コースタイム1時間30分のところを1時間で到着します。
しかし、そこから先が地獄でした。
冷池山荘から爺ヶ岳までは、ひたすらだらだら登りが続きます。
この区間、行き楽だった分、帰りがツライです。
疲れた時の登りがこんなに辛いものとは・・・
とりあえず、何も考えることもできず、ただひたすら歩いている歩数を数えるのみ
最初は100歩歩いて休憩
次は50歩歩いて休憩
その次は30歩歩いてっと・・・
いやー、全く足が動きません
更には、師匠の姿がどんどんどんどん小さくなっていきます。こういう区間はどうやら自分は、苦手みたいです。
だけど、歩かない事には帰れないので歩くしかないです。
おかげで、爺ヶ岳が大嫌いになりました。(爺ヶ岳は悪くないけど・・・)
そして、なんとか地獄の登り返しが終わり、あとはひたすら下るのみ。
鹿島槍ヶ岳を振り返ってパシャリ
(帰りはほとんど写真撮ってません)
必死の思いで、種池山荘到着
ここまで来れば、ある程度、メドが付きます。
山荘のお姉さんに
「クマが良く出るから気を付けてっ」
励ましとも警告ともわからない言葉をもらい、気合いを入れ直して、ひらすら樹林帯を下ります。
この区間は、自分の方が師匠より早い。得意区間がお互い、面白いように違うみたいです。
必死で下ること2時間。
登山口である扇沢到着!!!
時刻は19時10分。
行動時間14時間40分、歩行距離22kmの長い長い1日のゴールなのでした。
と言いたいところなのですが、ここから高山まで戻らなくてはなりません。
高山病の影響で、頭痛いし気持も悪くてえらかったもんで、帰りは途中まで師匠に運転してもらい、途中から自分が運転し、何とか高山に帰ることができました。
いやー今回の山行は、体力・気力共にギリギリでした・・・
どMです
苦行ですなあ・・・
相変わらずのクレイジー登山っぷりなのでした
扇沢 4:30
種池山荘 7:05/7:20
爺ヶ岳 8:20/8:30
冷池山荘 9:25/10:30
鹿島槍ヶ岳 12:20/13:50
冷池山荘 14:50/15:00
種池山荘 16:50/17:00
扇沢 19:10